広野町で肥育の専門農家をしている渡邉です。
震災と原発事故以降、双葉郡に複数あった肥育専門農家も移転や廃業などにより今では1件だけになってしまいました。
震災当時、私自身は別の仕事をしていましたが、牛の世話をしていた父が亡くなったことや畜産業への風評被害もあったことから一時は廃業も検討しました。しかし父が懸命にやってきた畜産業を『ここで負けてらんねぇ。』と、引き継ぐことにしました。
私たち農家は震災や原発事故のずっと以前より消費者の皆様へ『美味しいお肉です。』と胸を張って言える牛を育ててきました。
今後も変わらず胸を張って『安心安全で、美味しいお肉です。』と言えるよう頑張っていきます。
仲買の方に聞くと、小売店の方から『牛の餌は地元産(広野町産)を使ってますか?』と尋ねられることがあるそうです。
うちではお客様にキチンと安心安全が証明できるよう、安全が確認された粗飼料を使用し、主食となる稲わらも宮城県産を使用しています。
また、より上質な肉質の牛を届けられるように、肥育している牛の8割を牝牛が占めています。